税額控除? 所得控除?

事務局コラム

税額控除? 所得控除?

はじめに

公益財団法人である東京コミュニティー財団に対して行われた個人のご寄付は、税制優遇の対象となります。
所得税については、確定申告を行う際に「税額控除」と「所得控除」のどちらかを選択していただくことになります。従来は、当財団へのご寄附は「所得控除」のみしか選択できませんでしたが、2021年10月1日に内閣府より『税額控除に係る証明』を取得し、以後のご寄附については「税額控除」も選択いただけることとなりました。
では、「税額控除」と「所得控除」には、どんな違いが有るのでしょうか?
本コラムでは、2つの控除の違いと、計算方法等について簡単ではありますが、触れさせていただきます。

税額控除と所得控除の違い

税額控除と所得控除の違いは、どこから控除するのかの違いです。所得税では、課税所得金額に税率をかけて税額を求めます。税額控除は、課税所得金額に所得税の税率を乗じて算出した所得税額から一定金額を控除するものです。一方で、所得控除は税率をかける前の課税所得から控除を行います。要は、計算された所得税額から直接控除するか、税額計算をする前の課税所得から控除するかの違いとなります。
例えば、課税所得が400万円で所得税率が15%の時、支払う所得税額は60万円です。税額控除を20万円とすると、支払う所得税額の60万円から20万円を差し引いた金額が収める税金になります。所得控除は税額ではなく、税額を計算する前の課税所得である400万円から差し引くものです。

控除の上限

税額控除・所得控除のいずれも、控除額の上限は所得金額の40%相当額が限度額となります。また、税額控除については、併せて所得税額の25%が上限額と決められています。
では、どちらを選ぶ方が、税制上のメリットが大きいのでしょうか?寄付金控除だけでなく、他の税額控除や所得控除との関係も有りますので一概には言えませんが、一般的には小口の寄付を行う場合や所得税率が高くない場合には、税額控除を選択する方がメリットが大きいと言われております。逆に、多額の寄付を行う際には、税額控除では控除上限額に達してしまうため、所得控除の方がメリットが大きくなると言われています。
ご自身の状況を踏まえて、確定申告時にご選択いただけるよう、お願いいたします。

最後に

確定申告時に、所得控除を選択される場合には、当財団が発行する寄附金領収書を申告用紙に添付すれば足りますが、税額控除を選択される場合には、それに加えて当財団の「税額控除に係る証明書」を添付する必要があります。
「税額控除に係る証明書」は、本ホームページに掲載していますので、印刷してお使いください。

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