最近、ありがたいことに、事業法人様からのご相談が増えてきております。弊財団でもこれまで、株式会社ファンドクリエーショングループ様や、株式会社アズ企画設計様といった上場企業が冠基金を設立された事例があります。本コラムでは事業会社様が冠基金を設立するメリットをまとめました。
SDGsとは2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。既に様々な企業がCSR活動としてSDGsに取り組まれ、今や世間にもかなり浸透してきたように思います。朝の通勤電車でもカラフルなバッジを見ることが増えました。CSR活動として企業がSDGsに取り組むことは、ビジネスチャンスの創出、製品・サービスの付加価値に繋がる、企業の株価対策、社員のモチベーションの向上など、取り組む企業にも様々なメリットがあります。
一方で企業がSDGsに取り組む上でハードルとなるような事も多々あるようです。
一番はコストがかかります。金銭面もそうですが、労力もかかります。
その他にも、本業となかなか関連性のあるテーマが見つからないなど各社それぞれ難しい点もあるのではないでしょうか。
コミュニティー財団とは米国で始まった制度で、寄付者とNPOを繋ぐ役割を担っています。寄付者は自分たちで財団法人を立ち上げるには資金や労力がかかります。
寄付先を選定するのにも労力がかかり、本当に寄付をしたい分野に寄付金を届けるのが困難であったりします。
一方、NPO法人も人数が少なく活動に注力するあまり、広告宣伝等ができず、寄付金がなかなか集まらないという団体もたくさんいらっしゃいます。
こういった双方の問題点を間に入って解決し、寄付における障壁を低くするのがコミュニティー財団です。
公益法人である弊財団の基金を通じて寄付を行う事で、税制優遇をうけられるというメリットがあります。法人の方の寄付の場合、一般の寄付金枠に加えて以下の金額を限度として損金に算入することができます。
(資本金等の金額×0.375%+所得金額×6.25%)÷2
※資本金等の金額は資本の金額と積立金の合計額です
相談例のほとんどは企業様が冠基金を設立し、売上の一部をその冠基金を通じてNPOに寄付をする仕組みを作るというものです。売り上げの一部を寄付するということで、社会貢献性のある事業として営業にも役立ちます。
また営業先にメリットのあるテーマにすることでより親和性が増すことでしょう。
例えば、キャンプ場を運営している会社が売り上げの一部を森林等の自然を守る団体に寄付をする基金を設立するなどが考えられます。
上記のように寄付者の労力等を軽減し、寄付文化を広めていくことが弊財団の役割です。
冠基金を通じて寄付者の皆様におかれましても、自社のイメージアップや、
サービスの付加価値、節税メリットなどを受けることができます。
是非ご寄付で社会貢献に興味のある方はご相談ください。